ビジネスフォンと家庭電話機の特徴の違いって何?

オフィスで働いている方はボタンが沢山ある電話機、ビジネスフォンを使用する。

電話機をイメージする時、一般のご家庭ならカラフルな電話機が思い浮かびますが、オフィスで働いている方はボタンが沢山ある電話機がイメージとして思い浮かぶのではないでしょうか。

それが、ビジネスフォンという、ビジネスには欠かせない機能を備えた電話機になります。

「オフィスで家庭用電話機は使えないの?」

と、単純に疑問を感じてしまいそうですが、仕組みや機能などの特徴の違いからビジネスフォンでなければ不具合な点が様々出てくることになるのです。

そこでここからは、ビジネスフォンと家庭電話機の特徴とその違い、また、ビジネスフォンをオフィスに導入するメリットなどご紹介いたします。

目次

  1. 家庭電話機とビジネスフォンの違い
  2. 家庭電話機には備わっていないビジネスフォンの3つの機能
  3. 家庭電話機とビジネスフォンの販売方法の違い
  4. ビジネスフォン導入のメリット
  5. まとめ

1、家庭電話機とビジネスフォンの違い

それでは最初に、家庭電話機とビジネスフォンの特徴をご説明いたします。

◇家庭電話機の特徴

家庭電話機とは、その名の通り一般のご家庭で使われている電話機になり、最近ではSOHOなど個人事業主の方も使われていることがあります。 その一番の特徴は、局線が1外線(1つの番号)で使用するタイプの電話機になります。

家庭電話機とは、その名の通り一般のご家庭で使われている電話機になり、最近ではSOHOなど個人事業主の方も使われていることがあります。
その一番の特徴は、局線が1外線(1つの番号)で使用するタイプの電話機になります。

分かり易く言えば、電話を受けられる枠が1chしかないので、家庭で数台の電話機がある場合、誰かが電話をしている時は他の電話機では電話ができなくなるということです。
FAXがある場合も、番号を別に申請していないとFAXも使うことはできません。

そこで、仮に家庭電話機をオフィスで利用した場合、次のようなことが考えられます。

➀他部署に電話するだけで電話料金が発生する
別フロアの部署に連絡が必要になった場合、内線機能などがないので外線での連絡になってしまいます。
そうすると必然的に料金が発生し、同じ社内にいながらお金がかかってしまうことになります。

➁外線がかかってきた場所まで行かないと電話に出られない
外線電話を受けた社員とは別の社員にかかってきた電話の際、電話にでるためには受けた電話機の場所までいちいち移動しなければならなくなります。

➂電話がかかっていることに気付かないことがある
着信できる電話機が1台なので受ける社員が不在のケースでは電話が鳴っていることに気付かないことがあります。

このように極端な例でしたが、会社にとっては非常に不便なうえに、無駄なお金や労力が多いことが分かります。
それと同時にビジネスチャンスを逃す可能性もあります。
そこで、ある程度大きな規模のオフィスでは家庭電話機ではなく、ビジネスフォンを使用することが一般的となっています。

次に、なぜオフィスではビジネスフォンを利用するのか、その特徴をご説明いたします。

◇ビジネスフォンの特徴

ビジネスフォンとは複数の外線と内線を共有して使用できる電話機のこと

まず余談として、ビジネスフォンは一般的には「ビジネスフォン」と呼びますが、別に、

  • ビジネスホン
  • ビジフォン
  • ビジホン
  • 多機能電話機
  • ビジネス電話機
  • 業務用電話機

などとも呼ばれ、大半の方は「ビジネスホン」と呼んでいるのではないでしょうか。

では本題に入り、ビジネスフォンとは、簡単に言えば「複数の外線と内線を共有して使用できる電話機」のことを指しています。

「外線」は、正式には「外線電話」といい、公衆回線からかかってくる通常の電話のことです。

「内線」は、「内線電話」といい、専用線や構内交換機、主装置を使用することで公衆電話網を使わずに通話できる電話のことです。

その基本的な仕組みは、複数の外線と内線を制御する「主装置」と呼ばれる機器の親機と、複数台の専用電話機の子機で使用されています。
電話機単体で使用することはできず、「親機(主装置)+子機(専用電話機)」となるシステムです。

ここで「主装置」って何?という方のために説明すると。

主装置とは、外線と内線、または内線間をつなぐ小型の交換機のことで、少ない回線を多数の内線電話機で共有、交換切換えの役割や、電話帳の番号データ等も記憶する装置になります。主装置の容量が大きいものになると数百台の端末機を制御できるものもあります。

2、家庭電話機には備わっていないビジネスフォンの3つの機能

それぞれの特徴をご理解していただいたところで、家庭電話機との大きな機能面の違いに、

  1. 内線通話
  2. 保留転送
  3. 複数回線の接続

と、この3つ機能がビジネスフォンには備わっているということです。
その機能の特徴は次の通りとなります。

➀「内線通話」
文字通り内線電話機能のことになります。家庭電話機では一般的には搭載されていない機能です。
例えば、場所が離れた社員、あるいは別フロアにいる社員へ直接の会話で用事がある場合、その都度出向くのは大変効率が悪いです。
そんな時に役立つのが「内線通話」になります。外線を使用していないので、当然通話料金は発生しません。

➁「保留転送」
ビジネスフォンではかかってきた外線電話を一度保留して、内線で指定した電話機に電話を転送することができます。
こちらも、離れた場所でも別フロアであっても、電話を受けるためにいちいちその場所まで移動する必要がありません。

➂「複数回線の接続」
前項で見ていただいた通り、家庭電話機の場合は1台の電話機で通話している場合、その通話が終了するまで他の発着信は出来ない仕組みでした。
一方のビジネスフォンでは、用途に応じて同時に通話が可能になる回線数を確保することができ、誰かが通話している場合でも内線や外線を使用することが可能です。

家庭電話機とビジネスフォンを比べたとき、電話の発着信といった基本機能は変わらないものの、大きくはここで説明した3つの機能が備わっているものがビジネスフォンになり、オフィスで電話を利用する場合はビジネスフォンが必要不可欠なものになります。

3、家庭電話機とビジネスフォンの販売方法の違い

通常、家庭電話機は家電量販店などで気軽に購入することができ、親機と子機のセットで購入するのが一般的です。
そのトップシェアは、パナソニックやパイオニア、シャープといった家電メーカーが市場に多く出回っています。

一方のビジネスフォンの主要なメーカーとしては、

  • NTT
  • IWATSU(岩通)
  • SAXA(サクサ)
  • NAKAYO(ナカヨ)
  • HITACHI(日立)
  • Panasonic(パナソニック)

などがあり、機種も多種多様なものが販売されています。
そこで、ビジネスフォンをいざ買おうと思っても、家電量販店などには基本的に置いてありませんので携帯やスマートフォンのように気軽に手にとって検討することができません。

現在では、数多くの販売業者が存在し、キャンペーンなどを展開しながら販売しています。その購入方法も、中古か新品か、「現金で購入」(新品・中古)か「リース契約」(新品)というように選択することが出来ます。

4、ビジネスフォン導入のメリット

オフィスにビジネスフォンを導入するメリット

それでは最後に、先程も軽く触れましたが、オフィスにビジネスフォンを導入するメリットについてご紹介いたします。
ビジネスフォンは、ここまで紹介している通り、ビジネス上で必要な業務効率化のための機能を備えた電話機です。

その最大の特徴は、何といっても家庭電話機のように電話機の台数分の電話回線の契約が必要なく、少ない電話回線・1つの電話番号を多くの電話機で共有することができます。
ビジネスフォンの導入によって必要最小限の回線を回線数よりも多い数の内線電話で共有することで、利用方法は変わらないまま導入費用・月々の基本使用料の削減が可能となるのです。

その他にも、スマホと共有できるなど業務効率を向上するための機能を装備することも可能。
オフィスのニーズに合わせてカスタマイスができるので、ビジネス利用に特化した電話機ならではの機能がオフィスに様々な効果をもたらしてくれます。

企業にとって、電話やFAXなどの通信システムは必要不可欠なものです。
企業の信頼性という点で、ビジネスフォンの存在は大きなものになるのではないでしょうか。

5、まとめ

家庭電話機とビジネスフォンの特徴などの違いに関して説明して参りましたが、家庭用はあくまで家庭用であって、ビジネスには「内線通話」「保留転送」「複数回線の接続」といった機能が備わっているビジネスフォンが不可欠なものになります。
ここでは、違いについての簡単な説明でしたが、ビジネスフォンには数多くの機能をカスタマイズすることができます。
導入を検討される際は、どんな機能が必要になるのかまとめておくと機種を選ぶとき楽になりますよ。

記事一覧

  1. ビジネスフォンと家庭電話機の仕組みの違い「主装置」
  2. ビジネスフォンと家庭電話機の機能の違い「内線電話」

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  1. 家庭電話機の場合は単純にモジュラージャックにコードを繋ぐだけで通話が可能ですが、ビジネスホンは、電話機ではなく ”主装置” に電話回線を繋ぎます
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